一覧へ戻る
アイコン

主要空港を含む多数の国内空港で採用

飛行場航空灯火監視制御システム

社会インフラ事業部:ソフトウェア設計業務

  • 開発担当者の矜持

    社会インフラエンジニアリング部 官公施設設計グループ 参事

    社会インフラ事業部

    社会インフラエンジニアリング部
    官公施設設計グループ
    参事

安全と信頼性を何よりも重視したシステムを追究

空港では何よりも重視されるのが安全と品質です。システム全体が信頼性を最重視して設計されています。どこか1カ所で発生したトラブルが他に影響しないように、システムを二重化し機能を分散させて構築しているとプログラム開発のベテラン担当者は言います。

バックアップ機能を持った信頼性の高いシステム構成

バックアップ機能を持った信頼性の高いシステム構成

「すべてのシステムは異常があれば瞬時にバックアップが働く構成になっています。開発ではどのようにバックアップするか常に念頭に置かなければなりません。空港が大規模になれば、システムは巨大化してPLCの数も増え、100〜200台に及びます。 PLC同士がどのように接続されているかを確認しながら、トラブル時に信号が伝わるルートをどう変更すべきなのかを検討していきます。その際に、ルートを目で追えるように、ルートを網羅したチャートを作成して一つずつ検証することが欠かせません。 誰でもわかるようにすることが非常に重要なのです」

灯火監視制御システムでは、わかりやすいプログラム製作を重視して開発に臨んでいます。プログラムは設計者によって十人十色ですが、誰が見ても理解できることが要求されます。

「システムは改修することが前提であり、設計者のみならず、工場や現地で調整する技術者が改修を行うケースもあります。トラブル対応は時間との戦いです。障害が発生した際に、スピーディな解析や修復を可能にするためには、わかりやすさが求められ、それが安全にまで影響を及ぼすだけに、わかりやすいソフトづくりも技術力のうちなのです。 二重化やバックアップの検証には膨大な時間がかかることもありますが、自分たちにしかできないという信念をもってやり遂げています」

広大な空港内で、管制塔と現場の機器を接続して、信号やデータをやりとりしているのが通信機能です。システムの追加や更新では、古い機器を新しいものに入れ換えるだけではもちろん機能しません。新旧のコントローラの間で、運用に支障がないように情報をやり取りする調整が必要です。

「通信方式が異なる機器の間で問題なくデータのやりとりができるように、通信の方法を取り決めたり、必要なプログラムやソフトを製作したりしていきます。ミスが出やすい部分でもあり、時間をかけて試験を行い、現地での通信トラブル防止に努めています。 双方の機器の特性や構造を知らなければならず、ノウハウが必要です。多方面との連携をうまくとってやらなければならない仕事も増えており、現場での苦労は耐えませんが、大きな裁量を与えられ、スペシャリストとして考えたやり方が通ることが、モチベーションにつながっています。 重要かつ大規模な社会インフラに自分の考えを反映させ、システムとして残せるのは非常に楽しいと感じています」

故障で止まることが許されない空港灯火

故障で止まることが許されない空港灯火

  • このコンテンツは、2019年に取材・製作しました。

その他のプロジェクトストーリー