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プロジェクトの最終ランナー

インフラ施設を支える技術者集団

社会インフラ事業部:現地調整・試運転業務(以下、現調)

    都市の生命線、上下水道設備の安心と安全を担う公共システムグループ

    先輩たちの背中を追いかけて、社会を支える

  • (社FP) 現調担当(入社9年目)

    社会インフラ事業部

    (社FP)
    現調担当(入社9年目)

現地調整における仕事の学び方が転換期を迎えてきています。これまでは、まず現場に入り実践を通じて身につけるのが一般的でした。それが現在、新人は約2年間、工場で試験の方法や扱う設備について学ぶスタイルへと移行、教育システムが充実しつつあります。
2012年に入社した現調担当も、はじめは工場内で、制御盤などの検査を行いながらトレーニングを積みました。「現地調整とは何なのか、扱う盤はどういうものか、基礎から学ぶことができました。 私が入社する2年ほど前からこのような流れになったようで、先輩方からはうらやましがられます」。そうした期間を経て、本格的に現場での活動がスタート。担当業務も徐々にレベルが上がり、5年目からは責任者として現場に立つようになりました。
「初めて任されたのが汚泥焼却炉の更新工事でした。汚泥焼却炉とは、下水処理の過程で発生した汚泥を焼却する施設ですが、一度火を入れたらなかなか止めることができません。 責任の重さを感じ、プレッシャーと闘う毎日でした。それだけにトラブルもなく、運用に影響もなく、施設が無事稼働したときは、自分を褒めてやりたいような達成感を感じました」。

既設設備を動かしながらの現場では、1つ操作を間違えるだけで断水や停電を引き起こす場合があります。かつて、ソフトウェアの変更時に、本来動かしてはいけない機器を動かしてしまったことがあり、 他のメンバーのフォローですぐに事なきを得ましたが、ほんの少しの不注意から大きなトラブルに発展する危険性は、至るところに潜んでいます。「このときの経験から、2人体制で確認し合うダブルチェックを徹底しています」。 ヒヤリハットの苦い経験から、何か行動を起こす前には必ず「待て1秒」とひと呼吸おき、本当に大丈夫か確認してから行うようになりました。

作業イメージ

「(社FP)の業務は試運転だけでなく、ポンプやモーター、バルブなどを動かし、計装品のセンサーや細かいソフトのプログラミングの制御確認も行うので、いろいろな知識が必要になります。 しかも、いずれも浅い知識ではできません。わからないことはグループのメンバーや、技術部門、設計部門、さらにはメーカーにも確認し、いろいろな人を巻き込み情報を得ながら進めるようにしています」。 責任者を任されるようになって5年が経った今でも、まだまだスタート地点にあり、経験を重ねるほどに仕事の奥深さを実感していると言います。

「現調は一人前になるのに10年はかかるといわれますが、もう責任者となって半分が過ぎてしまいました。先輩方の知識量は本当にすごくて、あと5年でそんな風になれるのか不安ですが、少しでも近づけるようにがんばりたいと思います。 (社FP)は良いお手本がたくさんあるグループで、周囲から多くのことを吸収して、エンジニアとして成長していきたいと思っています」。今後は、工程がタイトで難易度の高い現場を経験してスキルを磨き、 お客様からも社内からも信頼される真のプロジェクトの最終ランナーに一日でも早くなります、と力強く語ります。

首都圏外郭放水路 調圧水槽にて

首都圏外郭放水路 調圧水槽にて

  • このコンテンツは、2020年に取材・製作しました。

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