社員紹介

カーボンソリューション事業部
CS試運転第一サービス部
発電機・計装グループ

技術の進歩に伴う新しい仕事に
果敢に挑戦できる環境

試験・試運転調整担当(計装設備) #10

2017年入社
専攻:電気電子工学科

試験・試運転調整担当10

プラントの「合格」を判断する最後の砦

「これから弁を開けます」。大きなプラントの一画で、ヘルメットや安全帯などの装備をつけ、トランシーバーで制御室にいる同僚にスタートの合図を告げます。目の前のインジケーター(計器)の目盛りが上昇し、0、25、50、75、100と読み上げていき、制御室でも同じ値を示しているか、確認し合います。

試験・試運転調整担当10

試験・試運転では、このようにプラントや工場などで装置を一つひとつ動かしながら、計装設備が正しく配線・接続されているか、正確に動き、その計装設備が示す値や信号が、中央監視室でも同じ表示になっているか、また開始・停止などの動作信号が正常に伝達されているかなど確認していきます。当社は発電所や工場などさまざまな事業を行っており、すべての事業で試験・試運転業務があるのですが、私はそのうち圧力計や流量計等の計器やバルブといった計装品に関わる試験業務に従事しています。

昨年まで担当していた五井火力発電所は、78万kWの発電機3台を備え、発電出力・熱効率ともに世界最高レベルを実現した最新鋭の火力発電所です。計器やバルブなどの計装品は、1号機だけでも約1000カ所、1号機から3号機、さらに共通設備まで含めると計約3200カ所にもなります。 私たちは、その一つひとつについて単体確認調整やループ試験を行い、現場の計器から上位の制御システムまで、信号が正しく伝わり、設計どおりに接続・動作しているか確認していきました。また、圧力やレベルなどを調節弁で制御するローカル制御試験では、現地で要領書を作成し、機能を確認します。仕様書どおりに製作されているか、動作ロジックが合っているか細かく確認し、必要に応じてロジックの修正を依頼したり、PIDなどの現地調整値を見直したりしながら、プラント仕様を満たすよう調整を進めました。

気が遠くなるような量ですが、そのすべてについて試験を行い、問題ないことが確認できなければお客様に引き渡せず、発電することもでません。この最後の「合格」の判断をするのが「最後の砦」とも言われる試験・試運転の役目で、約10名のメンバーで分担し、協力会社やベンダーの方々にもご協力いただきながら、約2年半かけて終わらせることができました。 ※参考:プロジェクト・ストーリー/五井ユナイテッドジェネレーション合同会社 五井火力発電所更新工事

初めての実践の場で学んだことが自分の基礎に

就職活動をするなかで、私は環境や社会の役に立つ仕事をしたいと思い、プラントやインフラ、エネルギー関連といった企業を志望していたのですが、そのなかで東芝プラントシステムにはプラント(工場)もインフラもエネルギー(発電所)のいずれの事業もあり、さらには出身地の能代(秋田県)に火力発電所を建設する予定があると聞き、入社を決めました。

試験・試運転調整担当10

実は、初めて担当した現場も能代火力発電所です。入社して約1年間、先輩たちに教えてもらいながらの実習で火力発電所について学んだばかりで、まだ1人前未満でしたが、実際の火力発電所で実践し、先輩や上司、協力会社の人たちなどに助けてもらいながら多くのことを教えてもらいました。

計装品はタービンや発電機など主要機器に比べて全く目立ちませんが、どんなプラントでも必要不可欠な機器だということ、またその試験の重要性をこの能代火力発電所で実感し、現場で得た知識と経験が今の自分の基礎となっており、その後、火力発電所以外のプラントを担当した際にも大いに役立っています。

当時は、技術の面ではまだあまり役に立つことはできなかったですが、代わりに秋田の美味しい日本酒や観光地などを紹介することもでき、また、発電所が完成した後、両親がとても喜んでくれて、少しは親孝行もでき、とても思い出深いです。

人の役に立つ仕事
環境や社会の役に立つ仕事

幸運なことに、火力発電所以外のプラントで、計装以外の試験をいくつか担当したことがあります。なかでも重粒子線(炭素イオン)治療という「がん」の放射線治療装置は通常は原子力事業部で行っている事業なので、周囲には経験者もノウハウもないまま担当することになり、最初は戸惑いました。

試験・試運転調整担当10

重粒子線のビーム照射は、従来のX線よりもがん細胞の破壊力が強く、ピンポイントで狙えるので正常細胞へのダメージを減少できます。この重粒子を加速器にかけ、巨大な超電導の電磁石による地場を使って患者さんがいる治療室に送り、ペン先のように絞ったビームにして患部に照射します。それら加速器やビーム輸送ライン機器の精度と品質を高めるため調整するのが私の仕事で2020年から3年間ほど、国内と韓国の大学病院の重粒子線治療装置で「ビーム試験」を行いました。

人の命に直接かかわる装置なので、試験の項目や数、医師会による合格基準など難易度も非常に高く大変でしたが、実際に自分が調整した装置で治療を受けた患者さんが喜んでいる姿を見ることができ、苦労が報われました。

また昨年は(株)東芝が研究開発している次世代の水素製造装置の計装試験を担当しました。これはSOEC(Solid Oxide Electrolysis Cell:固体酸化物形電解セル)の水素発生電極にオリジナル材料を使用し、高い水素製造効率で水素製造を行う技術で、現在も研究開発中ですが、カーボンニュートラルに貢献し、未来の水素社会実現に向けた取り組みの一部分に関わることができ、就職活動で考えた「環境や社会の役に立つ仕事」ができたことはとても嬉しく、やりがいを感じています。

学生へのメッセージ

先輩たちは、私が困っていたり悩んでいたりすると、一から十まで全部教えてくれるのではなく、ちょっとヒントをくれて、私が考えて答えを見つけるまで見守ってくれました。複雑なロジックを正確に理解し、自分で考えて応用できる思考力を身につけさせてくれたのだと思います。そのおかげで、火力発電所だけでなく、重粒子線やSOECといった新しいことに自ら「やってみたい」と手をあげることができました。

東芝プラントシステムでは、さまざまな形で社会の役に立つことができ、自分から積極的に行動すれば、受け入れてくれる土壌があります。ときにはいやな仕事、苦手な仕事もあるかもしれませんが、見方や考え方を変えて受け入れてみることで、幅が広がり成長できるのではないかと思います。私もまだまだ知らない、足りないことがたくさんあるので、ノウハウを増やし、頼りにしてもらえる人材になりたいと思っています。ぜひ一緒に頑張りましょう。

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