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ライフラインを担うプロジェクトにチーム一丸となって臨む

安全・快適な市民生活に貢献する大規模公共工事

ポンプ所 電気設備再構築工事
社会インフラ事業部

    工事の根幹に関わる設備機器の設計に携わる

  • 社会インフラ事業部 (社公E) ベテラン設計担当

    社会インフラ事業部

    (社公E)
    ベテラン設計担当

低地盤の地域では、台風や豪雨により雨水が大量に増えた場合、自然排水することが困難です。雨水ポンプとはそうした際、ポンプで大量の水を汲み上げて川に放流し、市街地が浸水するのを防ぐ設備で、本施設の雨水ポンプを全部合わせると、1分間に5,300㎥、25mプールにして約21杯分の雨水を組み上げることが可能。汲み上げた雨水は河川に流しています。一方、家庭や事業所から排出される汚水を下水処理施設まで運ぶのが汚水ポンプで、本ポンプ所からは近隣の水再生センターに送られています。

雨水ポンプイメージ写真

いずれの設備も安全・快適な暮らしに欠かせないものですが、なかでも地盤の低い地域では、雨水ポンプの役割はことのほか重要です。昨今、各地で台風やゲリラ豪雨による被害が頻発しているなか、自然災害から身を守るために雨水ポンプの安定的な稼働は不可欠であり、そのための工事に携わる当社の役割も極めて大きいものだといえます。
そんなインフラ施設での工事に使命感を持って臨むのが、豊富な経験を有する設計担当です。1988年の入社以来、(株)東芝のインフラ関係の機能分担業務に長年従事。上下水道以外でも、ゴミ処理場、放送局、交通関係など、さまざまな現場で実績を積んできました。
本件には入札前の予算組みから関わり、受注に向け奮闘。営業担当にとって心強い存在となりました。「本ポンプ所ではもともと東芝製品が使われており、今回はそれを再構築する工事です。製品については熟知しており、長年の関係性から東芝の担当者ともうまく連携が図れるため、予算決めなど受注までの業務がスムーズに行えました」。落札後はお客様が描かれた設計書をもとに、具体的な仕様をまとめる作業に入ります。「設計担当として現場に設置する設備機器を手配するわけですが、それがお客様の求めている仕様と合っているのか、一つひとつ検証します。その後、東芝の担当者と緻密な調整を行いながら製品を製作。何が必要で何が必要でないか、慎重に見極めながら機器製作の工程を管理するのが私たち設計担当の役割です」。

イメージ写真

今回の案件では稼働中の設備の運用に支障が出ないよう、新旧の機器を同時に動かしながら工事を行います。そのため、まずは仮設の電気設備を設置し、機械が動くかどうかシミュレーションさせた後、本設備に移行するという手順を踏むことになります。こうした作業がスムーズに行えるどうかは設備機器の仕様にかかっているため、設計担当者の責任は重大です。「品質の高い製品をつくって現地に納めることが我々のミッションですが、前段階にある機械設備会社さんの工程がずれ込むと、仕様決めに遅れが生じ、工事全体の工程を圧迫してしまいます。そんな事態に至らないよう、早めに関連各所と連携し、調整するよう心がけています」。工事の根幹に関わる部分だけに、スケジュールの立案にはことのほか神経を使います。設備機器の仕様決めが一段落した現在も、気が休まることはありません。「月1回の定例会議には必ず参加し、すでに決まった仕様に不備や不足がないかを検証することがスピーディーな問題解決につながっています」。現在は、機器製作の段階から現地での工事へ工程は進みましたが、今もプロジェクトチームの一員としてフォローアップに注力しています。
「お客様に対して積極的に切替方案や機器仕様の提案を行いディスカッションを重ねたことで、より信頼をいただけたと感じています。既設設備を取り替える再構築工事は、新設工事のように一から新しいものをつくるわけではありませんが、そこにもものづくりへの姿勢が問われます。また、ニーズの先にある提案をすることは、お客様からの信頼を得るだけでなく、工事全体の流れをよくすることにもつながります」。電気設備をつくることは、毎回、新しいチャレンジだと言います。基本の作業は同じでも、たとえば実際に運用される方の立場に立ち、どうすればもっと使い勝手が良くなるかなど想像力を働かせながら業務に当たることが大切と考えます。「そのような取り組みを通して『東芝グループにお願いしてよかった』とお客様に言っていただけたなら、これに勝る喜びはありません」。
今回の案件は、豊富なキャリアを有する設計担当にとっても経験したことのない、スケールの大きな公共工事。この経験によりさらに自身のレベルアップが図れたと語ります。「インフラ工事の重要性は規模の大小で決まるものではなく、目的はあくまで市民のみなさんの安全と快適を守ることにあります。でも、そうした使命を全うすることに、今回の経験が大いに役立つことは間違いありません。この貴重な体験を生かしながら、今後も市民生活に貢献できるよう、いっそう努力していきます」と力強く語ります。

施設イメージ写真
  • このコンテンツは、2021年に取材・製作しました。

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