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新たな工事への果敢な挑戦で若手技術者の育成にもつなげる

横浜美術館改修工事(非常用自家発電設備更新工事)

公共施設向け設備工事
社会インフラ事業部

    公共的な意義の大きな工事へのチャレンジ

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    社会インフラ事業部

    社会インフラ営業部
    官公庁営業担当

今回受注した非常用自家発電システムは、施設が停電に見舞われた際にバックアップ電源として機能する設備で、一定規模以上のビルや施設には設置されているものです。美術館の開館中に停電が発生すれば、来館したお客様の安全が脅かされかねません。停電時にも館内照明やスプリンクラー、非常用のエレベーターなどを正常に稼働させるためには、館内に電力を供給する設備が必要となります。その点でも非常用自家発電システムは欠くことのできない設備です。

撮影:笠木靖之氏(横浜美術館提供)

撮影:笠木靖之氏(横浜美術館提供)

営業グループでは常に入札等に関する情報をウォッチしています。官公庁の入札に関しては年度初めに計画が発表され、当社ではそのなかでどの案件に入札参画をするか、戦略を立てて計画していきます。
今回、横浜美術館の大規模改修において、非常用自家発電システムの更新も行われるという情報を得て、注力案件として計画をしていました。入札公告後、早速、技術部門との協議を始め、このプロジェクトの公共性の高さや、美術館というランドマーク的な施設の案件に取り組む意義などを考慮して、入札に参加する方向で検討に入りました。
入札参加の検討にあたっては、横浜市様の要求仕様の製品・施工の品質及び納期を順守すること、現場代理人・監理技術者などの有資格の技術者を配置すること、コスト面の課題及び過去の現場経験から想定されるリスク等を営業・技術一体で協議を行い、参加を検討しました。また、今回更新する非常用自家発電システムは、建設当時に東芝グループが納めた設備でもあり、今回も東芝グループである当社が更新したいという気持ちが強くありました。既設の情報を把握しておくために、社内の技術資料を事前に調べたところ、その技術資料には、当時、活躍されていた技術部門の大先輩たちのサインがあり、驚くとともに、ぜひこの案件を受注して、これまで以上のシステムをお客様に提供したいという気持ちと、後輩達へも残していきたいと強く感じながら、入札に向けて準備を進めました。
入札価格の検討には、過去の価格分析や社内コスト面等から上司らと議論を交わし、承認を得るのに苦労しましたが、当社の受注が決定したときは、本当に嬉しくガッツポーズをしました。

会議写真

しかし、受注したらそれで営業担当者の役割は終わりというわけではありません。今回の工事は横浜市様が各設備ごとに事業者へ分割発注をしており、当社は非常用発電機設備更新工事における元請という立場になります。営業担当として、工事を発注しているお客様である横浜市の担当者とコンタクトを取りつつ、ときには現場の定例会議に顔を出して、進行状況を確認します。そしてお客様の要求仕様やスケジュールに合わせて工事が無事に進んでいるのかを、要所要所でチェックしていきます。
先日、今回のプロジェクトの山場となる発電システムの搬入・据付が完了しましたが、私も実際に現地へ確認をしに行き、まずは無事に製品を据付できたことで、ホッと一安心しました。
工事自体は技術のメンバーに安心して任せており、とくに発注者側からの技術面や工事に関する問い合わせがあった場合の、スピーディなレスポンスや正確な対応は、発注者からも高く評価されています。現場代理人がしっかりと工事監理を行い、経験豊富なエンジニアが参加して脇を固めている結果です。チームとしても非常に高いパフォーマンスを発揮していることに自信を持っています。営業担当としてお客様の技術的なニーズをしっかりとキャッチして理解し、技術部門に伝えて協議を行い、お客様に的確な対応が出来るように心がけています。

この工事を受注したもう一つの目的は、現場に、若手技術者を起用することもありました。当社の“技術資産”を継承していくためにも、先輩技術者から机上で学ぶことだけではなく、現場での経験をしっかりと積んで貰うことで、現場でしか得られない経験値やお客様のニーズをしっかりと受け止め、安全と品質を提供出来る技術者を育成していくことも、会社としての重要な課題です。
そういった技術者が一人でも多くいることは、営業としても強みであり、競争入札においても優位に立つことが出来ます。当社は、技術で社会インフラに貢献していく重要な役割を果たしていく会社でありますので、多くの優秀な技術者がいることで、多くの案件を獲得出来るよう、営業としてサポートしていくのが私の使命です。
私自身はこれまで美術館を訪れる機会が少なかったので、今回はリニューアルオープンした際には、生まれ変わった美術館をぜひこの目で見たいと思います。

撮影:笠木靖之氏(横浜美術館提供)

撮影:笠木靖之氏(横浜美術館提供)

  • このコンテンツは、2022年に取材・製作しました。

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