一覧へ戻る
アイコン

管理部門と開発部門のコラボがユニークなシステムを生む

フリーアドレス用座席抽選システムの開発

産業システム事業部
社内向けシステム開発

    デジタルサイネージで席を確認しやすく

  • 産業システム事業部

    産業システム事業部

    施設通信グループ
    デジタルサイネージ担当

「誰がどこに座っているのかがすぐにわからなければ、今回のフリーアドレス導入を成功させることはできません。利用状況をディスプレイに表示して、しかも簡単に検索できる機能が絶対に必要です。そのため、フェーズ1の移転初日の段階からデジタルサイネージは必須アイテムでした」と話すのはデジタルサイネージ担当です。
『座席抽選システム』では抽選結果を表示するディスプレイとは別に、オフィスフロア内に設置された3台のデジタルサイネージに座席表が表示されます。
サイネージの画面では座席と名前を確認しやすいように、その一部を拡大表示して、その領域が常時スライドして動くよう工夫されています。システムの仕様を検討するミーティングで拡大表示の要望が出たとき、検討する間もなく即座に「可能」という答えが返ってきました。
「実は、以前にも同様の事例があり、ノウハウを持っていました。できるだけすでに保有している技術リソースやノウハウを使いながら、さまざまな要素を組み合わせて開発することで、開発期間1カ月というタイトな納期でもなんとか間に合わせることができました」と言います。

デジタルサイネージ写真

デジタルサイネージの導入では、さまざまなデータや情報を画面に表示するために、サーバやネットワーク環境の構築を行うほか、画像を表示するためのディスプレイやそれにひもづくシステムなどの設定も行っていきます。今回の『座席抽選システム』についても、画面の映像に動きをつけたり、画面焼付防止用スクリーンセイバーなどの調整を行いました。
通常の業務で使われる仕様書は、文字や数値などで表された情報が中心ですが、今回、管理グループが作成した仕様書は絵コンテになっていて、とても新鮮で楽しい印象を受けた、と開発メンバーは口を揃えます。
デジタルサイネージでは、お客様の要望に応じてカスタマイズし、現地に設置してテストを行うところまで、すべてを一貫して手掛けていきます。案件によって使用するディスプレイの大きさや取り付け方法が異なり、それによってシステムや機器の構成、納期を提案する難しさがあります。特に最近では半導体不足により必要なデバイスが入手できないなどのケースも多く、1カ月という短期間ではとても間に合いません。
「今回使用したサイネージは『座席抽選システム』用として新たに導入したのではなく、従前から社内外の情報を表示したり、従業員インタビュー映像を流すなど、コミュニケーション活性化を図るために使われていたものを流用しました。実は、既存のシステムを開発したのも私で、初めてサイネージに携わった案件でもあります。今まで大きなトラブルもなく稼動してきましたが、今回、それを活用し、『座席抽選システム』として生まれ変わることになったのは感慨深いものがありました」。既存システムとの連携というひと手間はありましたが、今までのノウハウを活かし、無事に期限内に調整することができました。

産業システム事業部ではさまざまな企業や施設向けにデジタルサイネージを提供しています。たとえば工場向けには、生産量や工場の使用電力量などの表示に利用しているほか、安全週間の告知や、現場での災害に関する事例などを表示して、災害防止を図るといった使い方をしています。また、工場では建屋内にいると外の天候がわからないので、外部の映像を表示させることなどもあります。また、企業が外部向けにSNS等で発信している情報について、工場内で働く人は知らないことも多いため、SNSと連動してデジタルサイネージで表示し、内容を共有できるようなシステムも開発しています。大型施設向けでは野球場や大規模商業施設に幅数メートルに及ぶ大型デジタルサイネージを手がけるなど多くの実績があります。
「最近設置した空港関連施設向けの大型サイネージは、非常に多くの人々が通る注目度の高い場所にある巨大なもので、映像が鮮明に表示できたときには大きな達成感があり、自分が手がけたと自慢できる仕事でした。今までさまざまなデジタルサイネージやシステムを手がけてきましたが、基本的にはお客様の要望に合わせて開発して使っていただくケースがほとんどです。『座席抽選システム』も、自分が開発したシステムをユーザーに使ってもらう点では変わりませんが、今回は自分もユーザーの一人として使う立場でもあり、それならば自分が使いやすいシステムにすれば、ほかの従業員にとっても使いやすいものができると考えました。管理グループと開発チームが一体となって、こんなことができたらいいのでは、とディスカッションを重ね、ブラッシュアップして作り上げたので、仕事としての楽しさややりがいを感じることができました」。

デジタルサイネージ写真

2023年に当社が納入した羽田エアポートガーデンのLEDデジタルサイネージ

  • このコンテンツは、2023年に取材・製作しました。

その他のプロジェクトストーリー