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プロジェクトの最終ランナー

インフラ施設を支える技術者集団

社会インフラ事業部:現地調整・試運転業務(以下、現調)

    都市の生命線、上下水道設備の安心と安全を担う公共システムグループ

    水と安全に共存するための災害防止に向けた設備を支える

  • 社会インフラ事業部 公共システムグループ(以下、(社FP)) 現調担当(副参事)(入社17年目)

    社会インフラ事業部

    公共システムグループ(以下、(社FP))
    現調担当(副参事)(入社17年目)

水は生活インフラのなかで最も重要なもののひとつです。ただ、水を取り巻く環境はさまざまな問題をはらんでおり、そのひとつが上下水道施設の老朽化です。当社は上下水道案件において、受変電設備をはじめとする設備のシステム設計から、 工事計画、施工管理、配線工事、工場試験、試運転調整までをトータルにサポートしています。このうち工場試験と現調を担うのが(社FP)です。担当施設は、浄水場とそこから水を配る配水場、下水関係を扱う水処理センター(または、水再生センター)、 雨水ポンプ場や雨水貯留池と3つあり、それらプラントの電気的な調整を行います。

作業イメージ

「制御盤や制御コントローラーの試験を行うのが主な業務です。さらに、中央監視室の監視画面を電気的に組み合わせて、正常に運用できるよう調整を行います」と語るのは入社17年目のベテラン責任者。 最初の5年間は先輩について仕事を覚え、その後徐々に独り立ちしました。 そしてちょうど10年目のとき、雨水ポンプ場と雨水貯留池の制御システムの全面更新工事に責任者として関わることになりました。
「雨水ポンプ場とは、大量の水をポンプでくみ上げ川に流す施設です。地盤の低い地域では雨水を河川に自然排水するのに時間がかかるため、こうして強制的に雨水を排水 します。 雨水貯留施設は、雨水を一時的に溜め下水道や河川への流出を抑える施設で、貯留した水は河川の水位が下がった後に放流します。いずれも近年増えている豪雨災害の防止に向けた重要な施設で、9か月間サイトに詰めて業務に当たりました」。

新旧の設備を同時に動かしながらの更新は、難易度が高く難航することもしばしば。そんなときは我々だけでは問題は解決できません。困った時はプロジェクトに関る営業・技術・設計部門と協力し、アイデアを出し合いこれまでも困難を解決してきました。 「新しい設備に切り替える際は、既設の設備を一時的に停止する必要がありますが、お客様にはこちらが希望する時間設定に応じていただき、ありがたかったです。 『お客様の厚意を無にすることのないよう絶対にミスやトラブルを起こさない!』と気を引き締め慎重に作業に当たり、その甲斐あって、工事は工期内に無事終了できました」。記憶に残る仕事だったと当時を振り返ります。

現在は首都圏外郭放水路という地下放水路の排水施設において(株)荏原製作所様が受注した工事に携わっています。この施設は国道16号線の地下50mを全長6.3km、内径10mのトンネルが通っており、周囲の5つの川が大雨により増水すると、 この地下トンネルに流れ込み周辺を浸水被害から守ります。最終的に“地下神殿”と表現される調圧水槽で流れてきた水の勢いを弱めてポンプで川に排水します。江戸川河川事務所のHPを見ると、2002年の運用開始から現在まで、幾度となく 浸水被害を防いでいることが分かります。「当たり前の生活が当たり前に出来るために、私たちは仕事をしていると思っています。決して派手な仕事ではないけれど、なくてはならない大切な仕事だということが、やりがいでもあります。 ここでは詳細や規模まで紹介出来ないため、是非、現地の見学をお勧めします」。と話します。

国土交通省 関東地方整備局 江戸川河川事務所HPより

国土交通省 関東地方整備局 江戸川河川事務所HPより

西日本豪雨や東日本大震災の復興にも関わった(社FP)。そんなグループについて「さまざまなものに幅広く触れることができる部門なのです」と責任者は言います。「我々はプラント全体を動かすために、何でもやるグループです。 また、2つとして同じシステム・設備はないので、経験した分だけプラントエンジニアとして、レベルを上げていくことができます。その都度、新たな課題や困難が立ちはだかりますが、知らないことを悩んでいても仕方がありませんので、 わからないとき、困ったときは、自分一人で抱え込むのではなく、すぐに他の(社FP)のメンバーに聞くようにしています。そのように頼れる人がたくさんいることも、(社FP)の大きな魅力です」。心強い仲間のサポートを力に変えて、挑戦はさらに続きます。

  • このコンテンツは、2020年に取材・製作しました。

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